ホンマタカシ ニュードキュメンタリー Satellite9

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はてさて、ホンマタカシの写真展「ニュー・ドキュメンタリー」の東京展では、いくつか金沢であったのになかったピースがあって、その中の一つが「Seeing itself」という自分自身で双眼鏡で写真や映像作品をのぞく作品。

東京にはないのか、と思っていたら恵比寿はMMのgallery kokoで開催とか。
とか思っていたら、渋谷原宿恵比寿を中心に9会場でサテライト展やっている、とか。

正直、やられたという感じだ。

ひとつひとつの展示はもちろん、東京の中に配した写真展。
とうぜん参加者は会場をまわるために結構な距離の移動を強いられる。

僕の場合はBEAMS原宿→Gallery360°→CosmicWonder/koko→Limart→Paperlabo→ユトレヒト→The Cracker GARAGE/epSITEの順番で延べ3日間。(初日にユトレヒト忘れたのは痛かった・・・)この界隈は自転車やら歩きやらで高校の時分からうろうろしているエリアだから、ある程度土地勘はあるつもりだったけどそれでもなかなか大変。

そして、この点在する展示のエリアは新宿といった大都会、青山や原宿の商業エリアとその裏手である恵比寿や松濤、千駄ヶ谷のちょっとした「東京郊外」的風景へ入り込むというまさにホンマタカシの写真の世界へのアプローチなわけで、展示そのものもだけど作品へ「参加している」感覚を参加者は滞留しながら感じるよなあ、というわけで。




母艦ともいうべき、#1Gallery360°。東京郊外、NEWWAVEをはじめいくつかの作品を展示。本展に比べるとNEWWAVEも加わってBEST盤の選出。

#2 UTRECHIT/Now IDea ホンマタカシの作品を素材にしたZineの数々。コラボ、というよりは自由に料理してください、というアプローチの自由さが自主出版しているbetween the booksのZineにつながる。真ん中に置いたコピー機で作ってんだろうなあ、という演出が憎い。

#3 BEAMS 原宿 ・・・。僕の好きなシアタープロダクツのストールやらクッションカバーの展開はずるい・・・。おいうわけでお買いもの。写真の展示は階段で見づらかったな・・・。

#4PapierLABO 活版印刷、とはまた珍しいアプローチだけど、雑誌のReconstructionやMに通じるものがある。山の写真の原板一枚から様々な表情を創り出すのは「写真」だけではなく「印刷」だからこそ。どうでもいいけど店主がコーヒー買いに行っていてしばし待ちぼうけた。

#5Center for cosmicwonder ロンドン時代の写真のラッシュ。初期の写真って実はあまり見たことないので新鮮。「東京の子ども」や「My Daughter」の連作につうじる、少し無表情だったり、その瞬間をとらえる「間」がいいんだよなあ、ということを感じる。

#6 gallery koko Seeing itself(建築写真) 金沢では山の写真が主だったシリーズはがらりと趣向を変えて建築写真を、ギャラリーの中に配置された箱のなかをいろいろな格好で覗き込んで「体験」する。山の写真を見ていた時は観光地で対岸の山を探すという風だった展示が、まるで誰かの家を覗いているような感覚、都市をこっそりと俯瞰している感覚が新しい。。

#7limArt 本の間に、無造作に置かれた写真。アンティークのフレームに入れられた写真。マッシュルームやキノコの写真、バラの写真は新作。山の写真もいい。本とのバランスが非常に良かったし、なによりキノコや山の表情がよかった。

#8 The Cracker GARAGE 松濤というか、ほぼ駒場。住宅地の中にあるこのお店。店自体の雰囲気がもうすばらしくよかった。1FのTシャツやカットソーの棚の上に飾られた北欧の郊外風景が、このお店にあるとアメリカのようにも、日本のようにも見えてくる。

#9 epSITE プリンタから無造作にプリントされた、大判の写真。飾ってあるものと、そこに丸まっているプリント、床に置いてあるプリント。違いはないしどれもいい写真。なんか展示の仕方がいいな、という感じ。

これに#0である本展を含めると、東京でのホンマタカシ展はだいぶ大規模な展示会であることに気づかされる。

そしてそれは東京だからこそ、成り立つ展示。

ホンマタカシのとる東京の空撮やMydaughter(という名の友人の娘の写真記録)と、今ここにある「東京」とがつながり、また広がっていくことを自分の足で、目で実感できる展示だったと全部回って思う。

・・・結構散財もしたけど・・・。


そうそう、inomontaさんもまわってましたね。
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by nariyukkiy | 2011-05-31 01:52 | sunday people | Trackback | Comments(2)
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Commented by inomonta224neo at 2011-05-31 08:20 x
無茶振りに応えて下さってありがとうございます(笑)

やはり芸術に疎い私には書ける文章に限界がありますが、nariyukkiyさんのエントリーを読むと実際に見た展示が頭の中を巡ります。

またこっち方面のエントリーも楽しみにしています!
Commented by nariyukkiy at 2011-05-31 23:51
>inomonta224neoさん
いやいや、結構エントリしてるじゃあないですか。
僕もようわからんです、ゲージュツは。


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