東京都現代美術館

大竹伸朗 全景
MOT(東京都現代美術館)で開催中の、大竹伸朗氏の回顧展に行ってきた。

現代美術、特に日常から廃棄されるゴミを再構築して作った絵画や、船の廃材をキャンバス代わりにした作品、日本をはじめとして、ロンドン、ニューヨーク、アフリカなど旅先でのスケッチや収集を基にした作品などが有名らしい。

結論から言うと、つまらなかった。



確かに絵の技術も高いし、彼の表現したいこと、自体はブレもなく表現されている。「空白の3年間」と題された部屋には、そのあいだに製作された膨大な作品があったり、「日本原景」は観光写真や、「美しい日本」的なものから外れた、リアルな日本の姿を表現した、というものもあるのだが、どこか中途半端だった。

正直に言って、どこかでみたものの模写のレベルを超えていないし、彼のオリジナリティ、らしきものが上手く表現されているのは「ゴミ男」というゴミで描かれた男の絵くらいか。(個人的にはあまり好きじゃない)

舟の廃材を使ったアート、ももとの廃材-船の記憶とは一切関係ありません、という感じの作品にほとんどが作りかえられていて、残念、という感じ。新作といっていた出口に合った「釣り船」だけがまともだったかな。

風景のスケッチを元に「記録の再構成」がされた-とパンフレットには書いてあった-とされる日本の風景もべつにありきたりだったし、「で?」というレベル。絵がでかかろうと、小さかろうと、インパクトは薄い。

BLD.(ビルの絵)や都市の抽象画も数多くあったけれど、いい作品1に対して習作100、という感じです。別に習作かざらなくてもいいのに。

誇張でもなんでもなく、会場の中で唯一よかったと思えたのは「隠岐-ろうそく岩」というタイトルの絵で、連作のひとつ。
ろうそく岩におちる風光明媚な夕陽の絵をバックに蛍光色で描かれたイカのヒモノが並んでいるもの。

ステレオタイプな絵葉書の絵と、本来は海岸に並んでいるだろう日本の海の光景-イカの干物との対比がうまかった。

もっとも、お隣にあった同じタイトル(隠岐)のイカのモチーフはイマイチだったけど。

なんというか、中途半端、凡庸、下手な鉄砲数うちゃ当たる、でした。
あと、キュレーターの方なのか、展覧会の鑑賞ガイドを書いた人の文章は非常にうまくて、作品がすばらしく思えますが、実際のものをみてがっかり、という流れの連続でした。

大竹伸朗 全自慰 って感じかしらね。

うん。現代美術のヒーローだかなんだか知らんが、肩の力抜いたほうがいいと思うよ、おっさん。と声をかけてあげたくなるような作品群でした。金返せ。
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by nariyukkiy | 2006-12-10 10:39 | sunday people | Trackback | Comments(0)
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