選挙(観察映画・2006年)

「選挙」は、川崎市議会の補選に立候補した落下傘候補の一部始終をただただ記録した映画である。BGMも一切なく、出演には小泉首相(当時)をはじめ、参議院議員選挙、川崎市長選挙、川崎市議会選挙の立候補者、支援団体、地元の人が総出演。

はっきりいって、「なんじゃこりゃあああ」という内容です。もちろん、いい意味で。

少子化、改革、小さな政府。誰でも知っているそんなキーワードと、自分の名前の連呼。自身の言葉で政策を語ることなく、ただただ名前を覚えてもらう。小泉自民党という大看板を前に出して、ほとんどそれだけで乗り切ってしまう。

選挙事務所の人間は、周りの自民党議員の後援会の会員。「今回限り」で1年半後の本選挙までに自分の後援会を組織して、川崎の地で地盤を築かないと、次はない。

地元の人にとっても政策とか何かよりも近くの用水路があふれるとか、地元の人じゃないとか、そっちのほうがよほど重要。知名度が決して高くない落下傘候補は、ひたすら名前の連呼しかできない。

妻、ではなく家内。丁寧に「お」をつけると「おっかない」から。

北風が吹きそうなこんなネタがまかり通り、おばちゃんたちの井戸端会議やちょっとした風評がすべてを握る「村社会」が日本にはこんな形で根付いているのか。

今度、選挙カーが来たときはすこし違った目で見てみよう。彼/彼女は何をしゃべっているのか、どこにむかっていくのか。

日本の選挙は、どこか生徒会と一緒のような箱庭的/村的な気持ち悪さをもっているようだった。
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by nariyukkiy | 2007-07-21 23:37 | sunday people


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